失業手当をもらわずに再就職したほうがメリットがある場合って?その2

再就職手当の活用

今回は失業手当をもらわずに再就職したほうがメリットがある場合って?の続きの内容です。

前回は被保険者期間が10年や20年にちょっと満たない場合、あともう少し働くことで給付日数を増やすことができる方法について説明し、この方法では最後に給付制限が課されることを示しました。

今回は、前回とは異なる方法を用いて給付制限を回避しつつ手当を受け取る方法について見ていきます。

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再就職手当を活用する

失業した場合に受け取れる手当には失業手当の他に、再就職手当もあります。

再就職手当の手続きについては以下で説明しています。
再就職が決まるともらえる「再就職手当」の手続き

簡単に説明すると、再就職手当は早期就職を促す制度で、「失業手当の給付日数を多く残して再就職できた人への“お祝い金”」とも言える制度です。

一定の条件を満たせば、退職してすぐに再就職すると再就職手当を一括で受け取ることが可能です。

再就職手当のおさらい

再就職手当の支給額は以下のとおりです。

  • 失業手当の支給残日数を所定給付日数の1/3以上残して就職した場合…支給残日数の50%を再就職手当として支給
  • 失業手当の支給残日数を所定給付日数に2/3以上に残して就職した場合…支給残日数の60%を再就職手当として支給

再就職手当の給付例

前回の説明で使った例で今回も説明を進めていきます。

19年5カ月の勤めた会社を自己都合で退職し、ハローワークで失業手当の手続きを済ませて求職活動をしていたところ、待機期間の7日間に面接をした企業から内定を貰い、給付制限期間中に再就職しました。

最初の退職した際の所定給付日数は120日です。ここで速やかに再就職手当の手続きを行った場合、所定給付日数の残日数は120日です。

したがって、再就職手当は所定給付日数の60%となり、72日分を一括支給されることになります。

前回の例の中では賃金日額については書いていませんでしたが、仮に賃金日額を12,000円とすると、基本手当日額は6,000円となります。
この基本手当日額に再就職手当の支給日数となる72日を掛けると、432,000円が一括支給されることに。

しかし、ここで一つ問題があります。再就職手当の支給には要件を満たさなければなりません。
今回の転職先ですが、待機期間に関する要件を満たしていない場合、再就職手当の支給はされません。

再就職手当の支給要件は以下のとおりでした。

再就職手当の支給にあたっては、以下の9つの条件にすべて該当する必要があります。

1. 受給手続き後、7日間の待機期間満了後に就職、または事業を開始した
2. 就職日の前日までの失業認定を受けた上で、基本手当の支給残存日数が所定給付日数の1/3以上ある
3. 離職した前の事業所に再就職したものでないこと。また、離職した前の事業所と資本・資金・人事・取引面で密接なかかわり合いがない事業所に就職すること
4. 受給資格に係る離職理由により給付制限(基本手当が支給されない期間)がある人は、求職申込みをしてから、待機期間満了後に1ヶ月の気管内はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって就職したものであること
5. 1年を超えて勤務することが確実であること
6. 原則として雇用保険の被保険者になっていること
7. 過去3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けたことがないこと
8. 受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定した事業主に雇用されたものではないこと
9. 再就職手当の支給決定の日までに離職していないこと

折込チラシなどを利用し直接企業に応募し就職先を見つけた場合「給付制限を受けている場合、待機期間満了後1カ月以内に再就職した場合、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介により就職したものであること」という要件を満たさないので、支給されません。

職業紹介事業者は都道府県労働局長に同意書を提出した機関(職業紹介業者、学校など)です。

厚生労働省のサイトに都道府県ごとの職業紹介事業者一覧があります。

「雇用関係助成金を取り扱う民間の職業紹介事業者」ページの下の方に取り扱い紹介事業者一覧表という項目があり、都道県マップから自治体に届け出をしている事業者を確認できます。
不安が残る場合は確認してもいいでしょう。

参考:雇用関係助成金を取り扱う民間の職業紹介事業者:厚生労働省

再就職手当の給付例:その2

再度前回の例を活用し説明します。

19年5カ月の勤めた会社を自己都合で退職し、ハローワークで失業手当の手続きを済ませて求職活動をしていたところ、待機期間の7日間に面接をした企業から内定を貰い、給付制限期間中に再就職しました。

新たな職場で働き始めたものの、これまでとは勝手の違う職場に慣れず、やむなく半年持たず在職5カ月で退職してしまいました。

今回は、最初の退職後ハローワークで再就職先を見つけた場合の例を見ていきます。
ハローワークで再就職先を見つけたので、再就職手当をもらえました。
しかし、新たな職場で働き始めたものの、在職5カ月で退職してしまいました。

この場合、再就職先の退職した分の失業手当はどうなるのでしょうか。

この場合、最初の退職から1年間の受給期間内であれば、すでに受け取った72日分を差し引いた48日分(所定給付日数120日-再就職手当72日=所定給付日数の残日数48日)を受け取ることが可能です。

最初の退職をあと7カ月我慢していたら

最初の退職をした時の雇用保険の被保険者期間は19年5カ月、失業手当の給付日数は120日でした。

この時、冷静に判断し、被保険者期間を20年になるまで退職を我慢していたら、失業手当の所定給付日数は150日まで伸ばすことが可能です。

また、退職した時期が一緒でも会社都合であれば失業手当の所定給付日数は270日にまで伸びます。
更に、被保険者期間を20年まで我慢して会社都合にすると、所定給付日数は330日と当初の120日から比べると、2.5倍以上の給付期間になります。

基本手当日額の額にもよりますが、随分と支給総額は変わってきますよね。
基本手当日額が6,000円であれば120日で72万円ですが、給付日数が330日なら198万円です。

家計を助けながら就職活動をするには十分とは言えないかもしれませんが、かなり余裕をもって仕事を探せます。

ここで、思うのは「退職時期を遅らせることは出来ても、退職理由を会社都合にするのは無理なんじゃないか?」と言うことではないでしょうか。

自己都合か会社都合かは最終的にはハローワークで判断されるのですが、やれることはしっかり行い申し立てすることは可能です。

退職理由を会社都合にするには

退職理由を自己都合から会社都合にひっくり返すことは不可能ではありませんが、準備は必要です。

在職中、特に退職予定の3カ月前から残業や休日出勤の記録をとっておきます。
業務日報のコピーや毎日の退勤前のメールのコピー(送信時間が分かるようにメールヘッダーを表示して印刷)、タイムカードの出退勤日時のコピーなどは十分証拠として活用できます。

そして、退職した後に、ハローワークに記録を提出し、必要であれば異議申立てします。
離職票に自己都合退職と書かれていたとしても、「残業が原因で退職せざるを得なかった」と説明します。

特定受給資格者の認定要件には「離職前3カ月に法律で定められた時間外労働を超えたため離職した」という項目があります。
参考:45時間以上の残業した場合、会社都合退職になるの?

この要件が認められるのは月に45時間以上の時間外労働です。

なので、退職予定の3カ月前から上限を超えて残業していたことを証明できる証拠を持っておく必要があります。

異議申立てを行うと、ハローワークから勤務先への調査が入ります。
その際に会社側から、「指示もなく勝手に残業した」と証言されてしまっては、会社都合にするためだけに行った意図的な残業とみなされてしまいます。

そのような疑いを持たれないために、残業をせざるを得ないほど仕事を抱えていたと証明する証拠も必要になります。
この証明は業務日報などが活用できるので、時間外労働時間を証明する証拠とともに日報のコピーなど提出することをおすすめします。

ハローワークでの判断は所轄のハローワークの方針や担当者によって異なる場合がありますので、この方法使えば確実に退職理由を自己都合から会社都合に変えられるわけではありません。

しかし、証拠をしっかり確保し提出するだけでうまく行けば数倍の失業手当をもらえるのであれば、チャレンジしてみる価値は高いのではないでしょうか。

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